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  3. 保育・児童学

保育学と児童学の概要

児童学は、子供の心や身体の発達について研究する学問です。
保育学との違いですが、保育学は子育てに焦点をあてており、子供の世話をする保護者側の立場から研究する学問となっています。
保育学と児童学を両方教えている学校は多く、「児童保育学」のように一緒になっている科目もあります。

児童心理学、児童福祉学、児童文化学、児童保健学、児童環境学のような科目に分かれています。
教育学部などに設置されていることが多く、ほかに心理学系の学部でも、「児童心理学」として取り入れているところがあるようです。

子供が健やかに成長するためには、親・教育者・地域とが一体となって教育を行う必要があることから、保育学や児童学では「児童環境学」に着目しています。
また、「児童福祉学」のように福祉の観点から、孤児や障害児、母子家庭の児童などに対して研究している学問もあります。

保育実習

保育学や児童学を教えている学校では勉強するだけでなく、保育園や幼稚園などで保育実習を行っているところがほとんどです。
子供の好きな人であれば、保育実習にすぐになじむと思われますが、エネルギーの高い子供達とすごすには体力が必要です。
保育実習中に挫折する学生もいるようですが、可愛い子供達と接することで、この仕事のやりがいや喜びを感じることができるでしょう。

実習中は、毎日「実習日誌」を書かされるので、文章力のない学生だと苦労するようです。
事前に保育実習の中身を確認できる学校がありますから、ホームページなどでご確認ください。

保育の資格

多くの学校では、保育士や幼稚園教諭の資格が取得できるようになっています。
保育士と幼稚園教諭には違いがあり、保育士が乳幼児を含む児童の保育にかかわるのに対して、幼稚園教諭は3歳から小学校入学前までの子供に基礎的な読み書きを教えたり、音楽教育などをします。
両方の資格が取れる学校もありますが、片方だけしか取れないところもあるので、取得できる資格についても調べておきましょう。

保育士の資格は、保育園や児童福祉施設などで働くときに必要になります。
保育士試験は国家資格ですが、厚生労働省が指定する養成校を卒業すれば取得できます。
就職する際には、公立保育園と私立保育園がありますが、双方の採用試験を受けて就職します。

幼稚園教諭の資格は、幼稚園で働くために取得するものですが、「1種免許状」と「2種免許状」、「専修免許状」があります。
1種免許状は大学、2種免許状は短大などの養成課程で取得できますが、専修免許状を取得する場合は大学院に進みます。
日本では、保育園と幼稚園を一貫した施設にする「幼保一元化」という政策が進められているので、両方の資格を取っておいた方がいいかもしれません。